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大江戸つくどよろず診療所かわら版 第27号

記事タイトル一覧 | 気になる病気にがぶり寄りシリーズ | 電子カルテ導入から早1年 | 栄養ミニコラム

記事タイトル一覧


第27号 平成22年7月号

  • 気になる病気にがぶり寄りシリーズ 第1回
    「日本の国民病 C型肝炎」
  • 電子カルテ導入からはや1年
    昨年の8月、多少の混乱の中、スタートした電子カルテ。間もなく・・・
  • 栄養ミニコラム9
    『免疫力アップ』という言葉が多く出ていましたが・・・。


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    第27号
    平成22年7月号

    気になる病気にがぶり寄りシリーズ 第1回


    「日本の国民病 C型肝炎」

    急速な高齢化と少子化、企業倒産やリストラ、そして“いじめ”や自殺。今日の世情は歴史的にみても、経験したことの無いような不安を醸し出す要因が溢れています。このような状況の中で“病気にたいする不安”は最も自己増殖しやすい不安といえるでしょう。
    “大江戸つくどよろず診療所かわら版”では、病気の正確な理解のために“気になる病気にがぶり寄りシリーズ”を特集することに致しました。この企画が、皆様の病気に対する不安を少しでも和らげることになればと念じています。第一回目は、消化器内科の佐藤部長による“ウイルス性肝炎”をお届けいたします。(編集委員長 井上 泰)

    ■35人に一人が肝炎ウイルスに感染 放置すれば肝臓がんの高リスク
    現在わが国には、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染している人が150〜200万人、B型肝炎ウイルス(HBV)を加えた肝炎全体では約350万人の感染者がいると推計されています。しかし肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように症状が出にくく、自身の感染に気づいていない患者さんも多数存在しています。一方、肝臓がんで亡くなる人は年間3万5千人とがん死亡では4番目に多く、その原因の70%がHCV 、15%がHBVで占められています。肝炎自体は日常生活に何ら支障を来しませんが、放置すれば感染から数十年を経て肝硬変・肝がんへと進展し、最後は命を脅かすこともある感染症なのです。早い時期にウイルスを排除し肝硬変への進展や肝がんの発生を阻止する、まさにこれが肝炎治療の目的なのです。

    ■現代の国民病と位置づけ、国をあげて肝炎対策がスタート
    2009年11月、肝炎対策予算の大幅増を盛り込んだ「肝炎対策基本法」が国会で成立したことは記憶に新しいと思います。2008年に薬害肝炎患者の支援策として、インターフェロン(IFN)治療に関わる医療費助成が始まりましたが、このたび肝炎治療特別促進事業の一環としてその内容が見直されました。自己負担限度額の引下げ(原則月1万円)、助成対象にB型肝炎治療薬を追加、制度利用回数の制限緩和などが主な変更点となっています。また本年4月からは、非代償性肝硬変が新たに身体障害者手帳の対象に加えられるなど、近年ウイルス性肝炎を取り巻く医療環境は着実に整備されてきています。

    ■日進月歩の肝炎ウイルス研究 C型肝炎治療はテーラーメイドの時代へ
    臨床に目を向けると、肝炎研究の目覚ましい成果を礎に、C型肝炎の治療法は近年飛躍的な進歩を遂げています。1992年に根治を目的として導入されたIFN療法は、当時有効な治療法がなかったC型肝炎の30%が完治するという画期的なものでした。しかしその後の研究により、HCVに対するIFNの効果は、ウイルスの型(1型か2型か)と血液中のウイルス量(10万/mlより多いか少ないか)によって異なり、日本人の7割を占める1型高ウイルス量症例の治癒率はわずか5〜10%にすぎないことが明らかにされました。この難治例に対する研究が重ねられ、2001年に経口抗ウイルス薬のリバビリン(RBV)が登場し、現在の標準的治療であるペグインターフェロン(PegIFN)・RBV併用療法が確立されるに至ってようやく、1型高ウイルス量のウイルス消失率(SVR)も50%に届くようになりました。最近の基礎研究では新たな難治要因の解明が進んでおり、ウイルス側因子としてHCV遺伝子のコア領域やISDR(IFN感受性決定領域)の変異、生体側因子として免疫機能に関わるヒト遺伝子の多型性などが、IFNの反応を規定する因子として注目されています。治療効果を左右する規定因子や作用機序の解明に続いて、そこをターゲットとした各種新薬の開発も各国で進行しています。C型肝炎治療はまもなく、個々の病態に応じて薬物や治療期間を選択し組み立てる、いわばテーラーメイド治療の時代を向かえることで、更なるSVRの向上が期待されています。

    ■1型高ウイルス量症例 当院の治療成績はSVR 52.9%
    ここからは少々、当院の肝炎診療の現況について紹介します。当院は首都圏14病院で構成されるC型肝炎多施設共同研究に参加しており、肝炎研究の第一線で活躍されている先生方と討論を重ね情報を共有することで、常に最先端の医療を患者さんに提供することが可能となっています。PegIFN・RBV併用療法を例に挙げると、2005年から2009年までに全施設で701例の症例登録があり、1型高ウイルス量で治療が完了し解析可能な345例のSVRは50.1%でした。45〜50%といわれる全国平均と比較しても良好な治療成績といえます。この中には当院からの登録症例66例が含まれており、そのSVRは52.9%(18/34)と、全体を更に上回る成績が得られています。

    ■地域に根づいた質の高い医療の提供が目標
    肝臓専門医4名(2010年4月現在)を擁する当院は、東京都の肝臓専門医療機関に指定されています。専門の立場から感染者の診断・治療方針の決定や医療費助成申請診断書の作成などを担当しますが、治療に際しては患者さんの診療情報を地域のかかりつけ医と共有し、医療連携の推進を計ることに重点が置かれています。「地域医療機能推進」は当院の基本方針でもあり、肝疾患についても医療連携パスを活用した円滑な病診連携の体制を整えることが急務と考えています。周辺には診療拠点となる大学病院やセンター病院が数多くありますが、これらと比べても遜色がない質の高い医療を提供できる知識・技術の修得をめざし、学会や研修会への積極的な参加を通じて日夜研鑽を積んでいます。

    ■肝がん撲滅への道 埋もれた感染者の拾い出しが第一歩
    「肝がん撲滅」という共通のスローガンのもと、臨床と行政が手を取り合い肝炎対策に心血を注いだ結果、わが国には世界に比類なき肝炎診療システムが確立しています。しかし残念なことに、新たに発見され治療にまわる患者さんはほんの一握りで、このままでは立派なシステムも宝の持ち腐れと化してしまうのは一目瞭然です。例えば2002年から5年間行われた節目検診で約20万人の感染者が発見されましたが、そのうち医療機関を受診した者はわずか30%にすぎず、専門家の思惑とは裏腹に、この病気の重大さが一般国民には周知されていない事実が露呈しました。肝がん撲滅への第一歩である「潜在的な感染者の拾い出し」を目的に、国や自治体による無料肝炎検査が普及しつつありますが、肝心の国民が無関心では、その先の治療に辿り着くのは容易ではありません。

    ■肝炎検査の大切さ 国民一人ひとりの手で広めよう
    「輸血や手術を受けたことがない自分に肝炎なんて無関係」と思い込んでいる人が、自ら進んで検査を受ける機会は少ないでしょう。しかし、使い捨ての注射器が普及する以前に予防接種を受けた年代や、若年でもピアス・タトゥなどの経験がある人は、HCVに感染している可能性がゼロではありません。これらの人々を含めて肝炎検査のすそ野を拡げる最も有効な手段は、国民の一人ひとりが互いに声を掛け合い、この検査の重要性を広める草の根運動であると思います。次なる難題はHCV抗体が陽性と知らされた人の受診率の低さです。病識の欠如も理由の一つですが、「受診したらすぐに治療を受けなければならない」「IFN治療は副作用が怖い」など、誤った知識が受診の妨げとなっているケースもあります。スクリーニング検査であるHCV抗体の陽性者全員が、直ちに治療の対象になるわけではありません。逆に肝機能検査が基準値内であっても、ALT(GPT)値が31 IU/l以上または血小板数15万/μl以下の人は抗ウイルス療法の対象となります。氾濫する情報に翻弄されることなく、まずはかかりつけ医の先生に相談してみて下さい。
    今、肝炎患者さんには追い風が吹いています。この好機にひとりでも多くの患者さんを治療に導き、その後の人生を健やかに過ごせることのお手伝いが出来ればと思っています。

    (日本肝臓学会指導医 佐藤芳之)



    電子カルテ導入から早1年


    昨年の8月、多少の混乱の中、スタートした電子カルテ。間もなく、導入1年が経とうとしています。大きなトラブルも無く、非常に順調に稼働しております。さらに、日々機能が発展し続けて、職員だけでなく、患者さまにもメリットあるシステムに成長し続けています。

    構想3年
     電子カルテが一旦導入されてしまうと、最低でも5年はそのシステムを使い続けることになります。職員が使いやすく、かつ、安全なシステムでなければなりません。「使いにくさ」が原因で患者さまにご迷惑をおかけする事は、あってはならないことです。
     それゆえ、システム選定に慎重を期し、北は山形、南は大阪まで全国10か所以上の電子カルテが導入されている病院を見学させていただきました。時には、親戚のお見舞いがてら、電子カルテの様子を窺うような事までしました。
     いろいろな所を見学させていただいて初めて気づいたのですが、システム利用者は「かゆい所に手が届く」ようなシステムを求めているようです。安定して安全に稼働するのは当たり前として「細かい機能の積み重ねが、よりよい電子カルテになる」と確信しました。それは、使用する職員だけでなく、患者さまにもメリットとなります。
     最終的に、職員公開の選定会議が開かれ賛成多数で、現在のシステムが採用されました。

    患者さまのメリット
     すでに、お褒めの言葉もいくつかいただいており、お気づきの方も多いかと思いますが、本システム導入により、会計待ちの時間が大幅に短縮されております。また、外来などで画像(CTやエコー等)を用いた説明が、拡大したり、明るさなど加工する事が出来るようになり、見やすくなったと定評があります。
     このように目に見えるメリットだけではありません。医療安全には特に力を入れており、入院中の注射薬投与では「患者さまのリストバンド」「点滴のバーコード」「実施者の名札」を照合し患者さまに投与することになっており(これを「3点照合」といいます)これにより、誤薬・誤認等を非常に少なくする事ができるようになりました。

    効率と安全
     使用する職員にとっても大きなメリットがあります。たとえば、病室を訪問していた看護師に患者さまから検査予定や検査結果など尋ねられた場合、従来は、ナースステーションまで戻り、お答えする内容を確認してこなければなりませんでした。しかし、電子カルテの場合、その場で調べてお答えする事が出来ます。
     また、血圧や体温、脈拍などのデータの取り扱いは、従来「メモをとる」⇒「戻ってからカルテに記載する」⇒「グラフを書く」と少なくとも2回の【転記】とメモをとってからの記載までの【タイムラグ】がありました。この【転記】【タイムラグ】が効率と安全を低下させていました。しかし、電子カルテ導入により、これらの問題点が一気に解決しました。
     このように、職員にとっても安全かつ効率化できる事によって「患者さまのそばに多くいられるようになった」「残業が減った」などの、喜ばしい声も聞かれるようになりました。

    進化するカルテ
     これを執筆している現在でも、多くのシステムが日々発展しています。「クリニカルラダーシステム」「ME機器管理システム」「薬歴管理システム」等、多くの【かゆい所に手が届くシステム】が、当院と(2,3の他の病院とも共同で)システム会社と共同で創られつつあります。
     患者さまにも職員にも、安全で快適な病院であるよう、電子カルテという道具をうまく操っていきたいと思います。

    医療情報部 小原健志


    栄養ミニコラム9


    『免疫力アップ』という言葉が多く出ていましたが・・・。

    昨年は、「新型インフルエンザを迎え撃つ」ということで、『免疫力アップ』という言葉が、テレビ・雑誌などで毎日のように言われていました。自己管理としての手洗い・うがい等の徹底により、「新型インフルエンザ」は影を潜めたようです。私たちの体は、体内に入ろうとする外敵を侵入することを防ぎ、侵入したとしても排除するようにしています。どのようにして守ってくれているのでしょう。
    目・鼻・喉の粘膜で侵入者を防いでいます。鼻・喉の粘膜が乾燥すると、バリア機能が落ちてしまいます。粘膜を強くする為に必要な栄養素がビタミンAです。
    腸では、全身の6割以上の免疫細胞が集まっているといわれていますので、腸内環境を整えてあげることが大切です。腸内環境を整える為には、食物繊維や発酵食品を摂ることが必要です。
    外敵が侵入したら、免疫細胞が攻撃・退治してくれます。この免疫細胞は、体内のリンパ節に集結し、血流に乗って体内を循環しています。免疫細胞の原料がたんぱく質です。
    免疫細胞を活発化させようとして、体温が上がります。体を温めて、血流を良くするお食事を摂ることが必要です。
    以上のことを考えると寒い時にどこのご家庭でも食べる鍋料理はぴったりですね。人参やほうれん草などの緑黄色野菜や、長ネギ・白菜などの淡色野菜もたっぷり入り、肉や魚介類もあり、食べるとポカポカする温かいお食事です。寒い季節に自分を守る為、昔の人は自然と必要な物を取り入れていたのですね。
    現代医学では、色々なことが解明されてきていますが、昔ながらのことにはいいアドバイスがたくさんあると思います。過去と現在をあわせ、より素敵な未来が造られるようになるといいですね。

    ビタミンAを多く含む食品 人参 春菊 ブロックリー 南瓜
    たんぱく質を多く含む食品 肉類 魚介類 大豆製品 乳製品
    発酵食品 ヨーグルト 納豆 キムチ

    この表は一例です。体にいいからといって、こればかりを多く摂ることは、かえって偏った食事になり易いので、参考としてください。また、多く食べようとして味付けを濃くすると塩分摂取過剰にもつながり、エネルギー摂取過剰に繋がることもありますので、気をつけてください。
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