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大江戸つくどよろず診療所かわら版 第28号

記事タイトル一覧 | 気になる病気にがぶり寄りシリーズ | ファミリーマートがオープン | ねんきん病院を支える仕事人のリレーコラム | お薬ミニコラム

記事タイトル一覧


第28号 平成23年2月号

  • 気になる病気にがぶり寄りシリーズ 第2回
    「虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)」
  • 院内にファミリーマートがオープン
    「2010年の院内の最大のニュースの一つとして・・・」
  • ねんきん病院を支える仕事人のリレーコラム 1
    「言語聴覚士」
  • お薬ミニコラム 1
    「薬の使い方」


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    第28号
    平成23年2月号

    気になる病気にがぶり寄りシリーズ 第2回


    「虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)」

    最近、テレビのCMで電車の中で心筋梗塞の発作を起こして倒れるサラリーマンの映像が流れていて、患者さまからも心筋梗塞についての質問を受けることが増えてきております。
     厚生労働省の平成十九年の『人口動態統計』によれば、癌で亡くなる方が約三十四万人・脳卒中で亡くなる方が十三万人で、心臓病で亡くなる方は約十八万人とされています。この心臓病で亡くなる方のうち心臓の動脈である冠動脈の病変(虚血性心疾患)が進行して亡くなる方は年間七万五千人程度と言われています。
     食生活の欧米化に伴い虚血性心疾患は年々増加しており、特に心筋梗塞については急に発症することが多く、いったん発症して入院するとリハビリを含めて二週間程度の入院が必要となります。入院中にはショック状態になって亡くなったり、心臓が破裂して急に死亡することもあります。退院後も心臓の血液を全身に送り出す能力が低下したり、心臓の弁を支える筋肉(乳頭筋)が障害を受けることにより、心不全という状況になり呼吸状態やむくみが悪化して入院を繰り返したり、心筋梗塞を起こして壊死[えし](壊れて細胞が死んでしまう事)した心臓の筋肉からでる不整脈による突然死が起こったりする確率も増え、退院されたとしても後々厄介な病気です。
     急に起こるため救命に苦慮する疾患でありますが、発症前に前兆である胸の痛みや息切れを感じておられても、お仕事が忙しかったりご家庭の状況で休みがとれなかったり金銭的な心配があるなどの理由で受診されない方がいまだ多くいらっしゃることも事実です。また入院の必要性について説明されてもなかなか踏み切れない患者さまも多いのが現状です。今回のかわら版の特集では実際に経験した事例を紹介させていただき、早期発見のお手伝いができれば幸いと存じます。

    ■虚血性心疾患とは
    心臓の筋肉である『心筋』に血液を送る三本の動脈である『冠動脈・冠状動脈[かんどうみゃく・かんじょうどうみゃく]』が狭くなったり塞がったりして、そこから先の心筋が血流を十分にもらえずに酸素不足に陥る状態をいいます。運動や血圧上昇などの負荷が心臓にかかった場合に一時的に酸素不足に陥るのが狭心症で、冠状動脈が完全に詰まってしまい急速に血流が途絶えてしまい心筋が壊死を起こしてしまうのが心筋梗塞です。いったん閉塞してもまた血液の流れが再開したり、他の冠動脈から助ける血管(側副血行路[そくふくけっこうろ]) が伸びてきて閉塞した枝に血液を供給して細々と生き残っていることもあります。心筋梗塞が怖いのは、狭心症という前兆を飛び越して急に起こってしまうことがあるからです。それではなぜ冠動脈が閉塞して心筋梗塞を起こしてしまうのでしょうか?
     『人間は血管とともに老いる』といわれ、人間は生まれた瞬間から動脈硬化が始まります。初期の動脈硬化では血管の壁に脂肪線状という小さな斑点状の脂肪の塊を認めます。これが動脈硬化の進行とともに、冠動脈の血管壁の内側である内膜にコレステロールなどの脂肪からなる粥腫[じゅくしゅ]が段々とできてくることになります。この段階で安定していれば血流が低下するのみで狭心症で済んでしまいます。ところが、高血圧等による血管へのストレスがかかり、粥腫がパンパンになった状況では粥腫を覆っている血管の内側の膜が破れます。そうなると急激に粥腫の中身が、血液が流れている部位に出て、血小板という血液の成分を引き寄せて血の塊(血栓[けっせん])を作り出すことで血管を詰めてしまうことが原因です。

    ■虚血性心疾患の治療
    ○経皮的冠動脈形成術・ステント
     
    狭窄を起こした血管を内側から圧力をかけた風船で広げる治療です。血管に傷をつけながら広げる治療でもあるので、最近では金属の格子状の筒であるステントを入れてまた狭くなろうとする血管を補強する治療がほとんどになっています。局所麻酔による治療で、心筋梗塞などの心臓のダメージがなければ数日の入院で治療が完了します。
    写真①に右冠動脈(心臓の筋肉を栄養する動脈)が閉塞したことによる心筋梗塞を発症し、胸痛が持続するために治療を行ったときの写真を提示いたします。
     このようなステントを植え込んだ場合は体外に取り出すことができません。またステント内で血が固まらないようにする抗血小板剤という複数の薬剤の内服が長期間必要となります。そして出血や手術を必要とする状況になった場合にこのような薬を中止することで、ステントの中が血の塊で詰まって心筋梗塞になる場合も報告されています。最近では治療した血管がまた狭くなるのを予防するために薬物溶出性[やくぶつようしゅつせい]ステントという特殊な薬剤を表面に塗りこんだステントも使うようになりました。このような薬剤を内服されている方で薬の中止が必要となる場合には主治医の先生と十分に相談してから行ってください。



    ○冠動脈バイパス術

     冠動脈の狭窄部を血液が流れにくいのなら他の部分から血液がその狭窄を通らないで流れ道(バイパス)を作ればいいのではないかと、自分の体の心臓以外の血管を採取して作る全身麻酔による手術です。現在では経皮的冠動脈形成術が容易に行われるようになりましたが、狭く詰まった部分がたくさんある場合やカテーテル治療が難しい場合には非常に有効な治療です。
     
    ■日本人に多い冠攣縮性狭心症
    最近では冠動脈のCT検査が発達しており、入院も必要としないため虚血性心疾患の診断において当院でも有効に活用しております。しかし入院が必要で、カテーテルの通り道の動脈の血管に傷がついたり、動脈の刺した部分に血腫という内出血を生じたり、塞栓症(脳梗塞[のうこうそく]・腎梗塞[じんこうそく]など) など合併症があるのが欠点ですが、頻度としては非常に少ないのです。CTに比べて古い検査と思われがちなカテーテルを用いた冠動脈造影検査にもいくつかの利点があります。
     まず、最初に急速な進行が予想されるような患者さまでは検査後にそのまま狭窄に対してカテーテルによる治療を行えるという点です。
     また二番目には、日本人に多いとされる冠攣縮性狭心症において冠動脈の痙攣を薬の注入によりわざと起こさせることによって診断をつけることが可能です。一年のうちに数回しかなかったり、運動しても症状が無いのに夜中や早朝の胸の痛みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?この病気では風船やステントの治療は必要がなく、また特効薬があるためにちゃんと診断がつけば薬で症状を抑えることが可能になります。


     写真②の患者さまは夜中の胸痛という症状で受診されました。冠動脈の造影CTでは特に狭窄を認めていませんでしたが、早朝・夜間の胸の痛みがありニトログリセリンの舌下薬が非常に有効でしたので入院をお勧めして今回心臓カテーテル検査を受けていただきました。写真でお分かりの通りアセチルコリンという痙攣[けいれん]の誘発物質を心臓の動脈に入れると急に血管の径が細くなっています。検査終了後、カルシウム拮抗薬という降圧剤の一種を内服してそれ以後症状は全く出なくなりました。

    ■一次予防・二次予防について
     症状が起こってから血管を前に述べたカテーテル治療や冠動脈バイパス手術で救うことも循環器内科の仕事でありますが、虚血性心疾患の治療は血管の血液の流れを良くするだけではありません。患者さまのこういった病気を生む背景となった生活習慣病に積極的に介入して改善することが今後の病気や突然死を減らし、寿命を長くすることに繋がるからです。事実、高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙を重なって持てば持つほど発症率が高くなることが知られています。またこれらの危険因子(リスクファクター)を改善することで最初の発症を抑え、病気になった後も再発の危険を減らすことが知られています。すなわち病気が再発しそうな人、起こりやすい人ではこれらの改善を行うことが不可欠です。このような発症後に再度病気を予防することを二次予防、病気が最初に発症するのを予防するのを一次予防と呼んでいます。最近では慢性腎臓病などの腎機能低下なども発症や予後に関与していることも知られており、注意が必要となっています。健康診断でのデータで検査を勧められた場合には放置せず、まず受診して調べることをお勧めいたします。

    ■おわりに
     今回当院で主に行っている内科的治療を紹介させていただきました。思い当たる点・気になる点がある読者の皆様方は一度詳しく調べてはいかがでしょうか?


    院内にファミリーマートがオープン


    2010年の院内の重大ニュースの一つとして、外来にコンビニがオープンしたことをあげる方も多いことでしょう。これまでは売店が同じ場所にありましたが、コンビニに変わったことで、スペースが広がった、品数が多くなった、開店時間が長くなったなど、利用しやすくなったというありがたいご意見をいただいています。 以前に本館地下2階にありました外来食堂が閉鎖になった際には、患者さまより復活して欲しいなどの意見をいただきました。また、外来に食事や休憩ができる椅子や机などのスペースを増やして欲しいなどの要望もありました。そのような中で当コンビニでは、イートスペースを増設することはもちろん、衛生雑貨をそろえたこと、365日営業することなどで、皆様からのご要望にお応えできていれば嬉しい限りです。



    まだオープンしたばかりなので至らない点があるかと思いますが、これまで以上に院内での皆様の環境がよりよいものになれば幸いです。今後とも、是非コンビニをお気軽にご利用下さい。

    医療情報部 山田有希子


    ねんきん病院を支える仕事人のリレーコラム 1 言語聴覚士


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    突然ですが「言語聴覚士」という職種をご存知ですか。言語聴覚士とは、ことばや聴こえ、飲み込みに障害のある方のリハビリテーションに携わる専門職です。現在、約1万5千人の有資格者がいますが、医療、福祉、教育機関など幅広い領域で活動しており、多くの人材が求められています。一般的にリハビリと聞くと、まだ言語聴覚士の認知度は低く、手足を骨折した際などにリハビリを行う理学療法士や作業療法士をイメージされる方が多いと思いますが、当院にはコミュニケーションや飲み込みのリハビリを行う言語聴覚士が3名勤務しています。患者さまの病状(全身状態)や重症度に応じてベッドサイドや病棟、訓練室で1回20 分、40分程度、訓練を行っています。
    私たちは〝ことば.によってお互いの考えや気持ちを伝え、意思疎通(コミュニケーション)を図ります。そのため、〝ことば.はコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。また、食べることは単なる栄養摂取のためだけではなく、生きる楽しみの1つでもあります。このようにことばや食べることは人間らしく生活していくために必要不可欠であり、これらに障害が起こると日常生活のみならず社会生活上も大きな問題となります。

    ことばの障害としては、脳卒中などの後遺症により聞く・話す・読む・書くことが障害される失語症、口唇や舌などの運動障害により呂律[ろれつ]が回りにくくなる運動障害性構音障害やことばの発達の遅れなど、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の方が対象となります。飲み込みの障害(嚥下障害[えんげしょうがい])は、脳卒中、神経・筋疾患や加齢により、うまく飲み込めないまたは飲み込んでもむせてしまう障害です。

    当院では主に脳卒中などによる失語症や構音障害によるコミュニケーションの障害や嚥下障害を持つ成人の患者さまに対して個別訓練を行っています。具体的には言語聴覚士がコミュニケーションに関する評価を実施し、その結果に基づき患者さまの個々の問題に合わせて、カードやプリントなどを用いて言語機能や構音機能の改善を促し、円滑なコミュニケーションが図れるよう支援します。

    嚥下障害に関しては必要に応じて嚥下造影検査を実施し、食べる時の姿勢や適切な食物形態の検討を行い、安全に口から食べられるよう摂食・嚥下機能訓練を実施しています。また、患者さまとのコミュニケーションの取り方などの家族へのサポートや地域資源の情報提供も合わせて行っています。このように言語聴覚士はコミュニケーションや食べることに問題がある方に対して、自分らしくより充実した生活が送れるようご本人・ご家族を支援しております。



    なお、当院にて言語聴覚士のリハビリを受ける場合、対象は主に当院で入院中の患者さまが中心となります。他院より当院での入院リハビリテーションを希望される方は、医療福祉相談室のメディカルソーシャルワーカーにご連絡ください。また外来リハビリは、原則として失語症の患者さまに対してのみ実施しています。リハビリを開始するにあたっては必ず当院リハビリテーション科医師による診察が必要となります。診察の結果、医師が言語聴覚士による訓練が必要と診断した場合にのみリハビリを実施することとなります。外来リハビリを希望される方は、リハビリテーション科の外来受診を予約してください。予約は整形外科外来で受け付けています(電話予約可)。

    リハビリテーション室 高柳法成


    お薬ミニコラム 6


     こんにちは。
    前回までの栄養ミニコラムが終了し、今回からお薬ミニコラムの連載を始めることになりました。少し視点を変えて薬の面でもお付き合いください。よろしくお願いします。

    さて、記念すべき第一回ですが、皆さんに関係のあるテーマということで、薬の使い方について少し述べたいと思います。
    「きちんと座って飲みました」
    これ、何の薬のことかお分かりですか?
    答えは『坐薬』です。坐薬とは、肛門から挿入するお薬のことです。しかし「ざやく」と聞き、『座薬』と捉えてしまう間違えが知られています。

    信じられない!と思った方に、第二問。
    『食間』とはいつのことでしょう?
    答えは「食事と食事の間=空腹時」を指します。しかし実際には「食事中」との勘違いが多くみられます。

    『坐薬』と『食間』は間違えが多いことで有名です。そのため、当院では坐薬には使用方法の説明書をお渡しし、食間に関しては「食後2時間」と言葉を変えて、少しでも誤って服用することのないよう心がけています。

    皆さんは薬の使い方の意味や理由を考えたことはありますか?例えば、痛み止めや解熱剤[げねつざい]では副作用の胃腸障害を予防する目的で食後が推奨されます。空腹時に吸収が良い漢方は、十分な効果が得られるよう食前や食間が推奨されます。また、当院での「食後30分」の指示は、食事の時間帯と合わせることで飲み忘れを防ぐという目的があります。食後30分以内であればいつ服用しても構いません。冒頭の坐薬は内服が困難な方に使われる他、直腸から吸収されるため効果の発現が早いことも特徴です。痛み止めや吐き気止め等に使われています。

    「なぜこの使い方をするのか?」を理解することで、今まで以上に積極的に薬物治療に関わることができると思います。もし生活リズムに合っていない場合は、医師や薬剤師に相談してみてください。

    今一度自分の薬の使い方を見直し、適切な服用を心がけましょう。

    薬剤部 藤掛沙織
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