学校長挨拶

高度化する医学・医療の中でこそ求められる看護師の養成のために

JAYG7413

日進月歩で、ますます高度化していく医学の恩恵を受ける一方、我が国では未曾有の超高齢化社会を迎えつつあり、介護、少子化や高騰する医療費など、医療をとりまく状況は厳しさを増しています。このような時代の波に翻弄されてしまえば、私たちはともすると「医の原点」をも忘れてしまい、そこから遠ざかってしまうことにもなりかねません。
だからこそ、真の医療にあって決して忘れてはならない、温かみのある、他人の気持ちに共感できる医療人が、今求められているのです。 医療を実践する私たちのあり方も大きく変化してきました。高度化し複雑化する医療にあっては、個人の力だけではとても対応しきれません。医師のみならず、看護師をはじめとする多職種のメディカルスタッフがチームで患者さんの治療にあたる、いわゆる「チーム医療」が今や必須の時代となりました。
各人がそれぞれの役割を十分認識し、チームの中で適切に責務を果たしていくために、判断力と協調性とが求められます。本校における学校生活や病院実習を通して、広く深く、その感性を養っていただきたいと思います。

本校では、最新の医学の知識を含めて、人間の身体・精神の仕組みや健康の維持、そして疾病について正しく理解し、医療人にとって最も大切な人間性を十分に備えた看護師の養成をめざしています。そのために、単なる教科書的な机上の知識の教育ではなく、日々実臨床に携わる医師、看護師による、リアリティに富む指導を行っています。

半世紀の歴史を持つ本校は、数多くの卒業生を輩出し、医療の世界でそれぞれ活躍されています。真に求められる看護師をめざし、明日の医療を支える人材となって貢献していただけることを期待しています。