パンフレット

広報誌 それいけSMC! 9号

第9号 令和6年7月号

それいけSMC! 第9号第9号
令和7年7月号

*掲載の写真はご本人の了承を得ております。

スポーツ外来・野球肘診断

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Q スポーツ外来の特徴を教えて下さい
A スポーツをしている小学生から大学生までの学 生が、授業を休まなくても通院できるよう16 時から18時30分までの枠組みで診療を行って います。また医師、理学療法士が協力して選 手ひとりひとりに合わせたリハビリテーションを しっかり行っています。 (三嶋)

Q どんなスポーツ障害で受診する方が多いですか?
A 当院では野球をやっている小中学生が多く受診 するため、肘・肩の障害が多いです。また、 それ以外にもオスグッド病など成長期特有の 骨端症や、ジャンパー膝(膝蓋腱炎や大腿四頭 筋腱炎)、膝の靭帯損傷や半月板損傷、肩の 反復性脱臼、下腿や足の疲労骨折、肉離れ、 腰椎分離症やすべり症などさまざまなスポーツ 障害で受診されます。 (三嶋)

Q スポーツ障害を起こしやすい年代やその特徴はありますか?
A 成長期の子どもの骨は大人と比べて構造や機能 に違いがあります。成長期は軟骨が徐々に骨 に変わってくる時期にあります。成長期の骨端・ 骨端線は非常に弱い部分で、そこに外傷や障害 が起こりやすいことが子どものスポーツ障害の 特徴です。小学生から中学生、高校生の前半 くらいまでの成長期の骨軟骨の障害と、大人の 骨関節の組織・筋肉の障害とは分けて考える 必要があります。 (岡田)

Q 野球肘検診とはなんですか?
A 当院の野球肘検診は、野球に限らず、投げる 動作を伴うスポーツをしている小学4~6年生 を対象にしています。11歳前後の年代に起こり やすい肘の離断性骨軟骨炎(OCD)という疾患を 見つけることを主な目的とした検診です。この 疾患は初期には症状がないことが多いですが、 肘の痛みや肘が曲がらないなどの症状が出る 頃には手術が必要となってしまいます。早期に 発見できれば安静によって治りやすいという特徴 があります。大人の例で言えば、胃がんの早期 発見のための検診といった意味合いとなります。 またOCDだけでなく、他の肘の障害や肩、膝、 腰など気になっている部分があれば同時に診察 をしています。 (岡田)

Q スポーツ障害の予防には何が大切ですか?
A 成長期の子どもは、練習・試合のやり過ぎや、 間違った練習方法などにより障害を起こすこと が多いです。またコンディショニングの不良や 身体的特性に問題が隠れている場合も多々あ ります。そのような場合、いったん休んで痛み がとれても、スポーツを再開すると症状が再発 してしまいます。まずは故障の原因を見極める ことが非常に重要です。 (三嶋)

年代に合った運動内容の調整と、十分な睡眠、 栄養、休養をとることが大切です。またスポー ツをやるにはストレッチや筋力をつけることが 必要と言われていますが、まずは日常生活の 姿勢を整えることがとても大切です。最近は スマホやゲームなどの普及もあり不良姿勢の 子どもを多く見かけるようになりました。猫背 などの不良姿勢は、姿勢を保つための筋力が 落ちたり、体が硬くなったりすることを助長して しまいます。 (岡田)

さいごに

成長期のスポーツ障害においても、早期 発見と正しい対応が大切です。 お子さまに気になる症状が見られた際は、 早めに整形外科・スポーツ外来へご相談 くださいね!症状はないけど、野球をやっ ていて肘の状態が気になる、という方は 野球肘検診をご検討ください

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