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第58号 令和8年6月号
第58号
令和8年6月号
*掲載の写真はご本人の了承を得ております。
内視鏡センターが、あなたの未来を守る
〜精密な診断・安心の検査・24時間対応の先進内視鏡医療〜

2025年10月、東京新宿メディカルセンターの内視鏡室は、本館地下1階から本館2階へ移設・拡大し、専用の透視室と5室の内視鏡検査室を備えた「内視鏡センター」として新たに生まれ変わりました。
当センターでは 「消化器がん死 ゼロをめざす」という地域医療の目標を掲げ、より安全で、より精度の高い内視鏡検査・治療が行える環境を整えています。
1、安心の内視鏡検査
複数の内視鏡専門医が、日常診療から紹介患者さんまで幅広く検査を担当しています。確実な診断と、丁寧で思いやりのある対応を大切にしています。また、女性医師も複数在籍しています。
2、快適、安全な検査
ご希望に応じて安全な鎮静剤を使用し、「つらくない」「気づいたら終わっていた」と感じていただける検査を目指しています。検査後はリカバリーベッドでしっかり休息していただき、状態を確認したうえでご帰宅いただけるよう配慮しています。
3、拡大内視鏡を標準使用
オリンパス社の次世代内視鏡システム「EVIS X1」®をいち早く導入しています。肉眼では捉えにくい微細な病変まで高精細に観察することが可能です。 また、通常内視鏡検査においては全例で拡大内視鏡を使用し、一度の検査で、より精密な診断が行えるよう努めています。
4、専門資格を持つスタッフがサポート
内視鏡技師資格を有するスタッフを中心に、検査前から検査後まで、患者さんを丁寧にサポートします。
5、24時間365日、緊急内視鏡に対応
夜間・休日を問わず、消化管出血などの緊急症例にも迅速に対応しています。「もしも」の時にも、安心して受診できる体制を整えています。
早期がんだからこそ、体にやさしい内視鏡治療を
当センターでは、早期がんであれば外科手術を行わず、内視鏡治療が可能です。診断後は内視鏡治療を優先し、できる限り体への負担を抑えた治療をご提案します。
高度な専門治療にも対応
EMR(内視鏡的粘膜切除術) ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術) 術後再建腸管に対するバルーン内視鏡を用いたERCP 急性胆嚢炎に対する内視鏡的ドレナージ など 高度な技術を要する内視鏡治療にも幅広く対応しています
あなたの「不安」を「安心」に変える場所へ
内視鏡検査に不安がある方、症状はあるけれど受診を迷っている方。私たちは、患者さん一人ひとりに寄り添う医療を大切にしています。ぜひ、進化した東京新宿メディカルセンター 内視鏡センターへお越しください。 (内視鏡センター長 木原 俊裕)


第10回地域医療総合医学会(JCHO学会)が開催されました。

昨年11月28〜29日、横浜みなとみらいに於いて第10回地域医療総合医学会(JCHO学会)が当院主管で開催され、私が会長を務めました。テーマは‘次世代地域医療の創造〜我らが、明日から’、少子・超高齢化の進む我が国にあって、私たち医療者が様々な創意工夫やツールの活用を通して地域医療を担っていこう、という決意表明でもあります。開会式では黒岩神奈川県知事の臨席・祝辞をいただき、東大医学部3年の大山 弘翔君が素晴らしいヴァイオリンを添えてくれました。特別講演には前男子柔道チーム監督の井上 康生さん、市民公開講座として東京科学大リベラルアーツの伊藤 亜紗教授をお迎えし、さらに!全国JCHO職員が集う懇親会では、当院が誇る?‘JCHO連’が参加者も巻き込んでの阿波踊りで盛り上がり、大盛会での開催となりました。
(院長 関根 信夫)









原因不明の体調不良 鉄不足かもしれません。
慢性的な肩こりや頭痛、疲労感など“なんとなく調子が悪い”その原因は鉄不足にあるのかもしれません。
“鉄”は心と体の調子を整える重要な成分
成人の体内には約3~4gの鉄が存在し、その約60%〜70%が赤血球内のヘモグロビンとして酸素運搬に、約10%が筋肉のミオグロビンとして酸素の貯蔵に使われています。残りの約30%は肝臓や脾臓などに「貯蔵鉄(フェリチン)」として蓄えられ必要に応じて利用されます。しかし鉄は酸素の運搬以外にも細胞のエネルギー産生、蛋白質の合成や代謝、神経伝達物質の合成、免疫機能の維持などにも利用されるため鉄欠乏では様々な症状が出現します(図1)。
ゆっくりと進行する鉄不足
鉄の需要が供給を上回ると、蓄えていた貯蔵鉄が使われ始めます。この時点ではヘモグロビン値は正常なので貧血とは診断されませんが、貯蔵鉄は徐々に低下し潜在性鉄欠乏(隠れ貧血)になります(図2-②)。さらに貯蔵鉄が底をつき、鉄の供給不足が続くとついにヘモグロビンの合成が妨げられ鉄欠乏性貧血に至ります(図2-③)。
健康診断でもみつからない“隠れ貧血”
ヘモグロビン値12㎎/dl以下を貧血と診断しますが、実は健診等で「貧血なし」と言われても、それはヘモグロビン値が基準値内である事を示しているに過ぎず、“隠れ貧血”であるかは判断出来ません。体内の鉄を把握するためには、貯蔵鉄を反映するフェリチン値やTSAT(トランスフェリン飽和度)を確認する事が重要です。平成25年の国民健康・栄養調査報告によると日本人女性の約23%(1400万人)がフェリチン値15ng/ml未満の鉄欠乏であると推定されました(図3)。
鉄欠乏の一番の原因は出血です。腫瘍や炎症性疾患による出血などもあり月経のある女性だけの問題ではありません。最近では過度のダイエットや食生活の乱れから鉄の摂取量そのものが少ない事も問題になっています。大切な事は年齢を問わず鉄欠乏が判明したら鉄欠乏の原因を調べる事です。
新しい鉄剤の登場
鉄欠乏に対しては鉄剤の内服が行われますが、鉄剤は胃腸症状を引き起こしやすく、鉄剤の内服が困難な方には1~2回注射をするだけで数ヵ月から半年程度貯蔵鉄が保たれる新しい点滴製剤も開発されました。 まずは御自身が鉄不足なのか一度血液内科を受診してみてはいかがでしょうか。 (血液内科 大坂 学)




禁煙のススメ

禁煙外来は火曜日の午後・予約制で行っています。「禁煙する」と決めた方を対象としていますが、「迷っている」「自分にできるか不安」といった段階の方の相談にも対応しています。 禁煙が難しいのは、多くの場合、ニコチン依存症という状態になっているためです。「禁煙できないのは意志が弱いから」と思われがちですが、意志の力だけでニコチン依存症を克服することは容易ではありません。そのため治療では、ニコチンの離脱症状を和らげる目的でニコチネルTTS(ニコチンパッチ)を使用します。また、供給停止となっていたチャンピックスが2025年10月から使用可能となり、治療の選択肢が広がりました。薬物療法に加え、日常生活での工夫についても時間をかけて相談していきます。 当院の禁煙外来では約半数の方が加熱式タバコを使用しています。加熱式タバコは「害が少ない」と思われがちですが、ニコチンの依存が続き、身体への影響も指摘されています。さらに、新しい製品であるがゆえに長期的な影響は十分に分かっていません。従来のタバコと同様に、「吸わない」「禁煙する」ことが最も確実な選択です。 禁煙は何歳からでも遅すぎることはありません。ぜひ当院の禁煙外来にご相談ください。 (呼吸器内科 清水 秀文)
シリーズ 専門・認定看護師の活動紹介③
感染管理認定看護師
現在当院には2名の「感染管理認定看護師」が在籍していて、病院全体の感染管理と外来看護を担当しております。 私達は、皆様と直接お会いする機会は少ないかもしれませんが、患者さん以外に病院職員の教育・指導、当院の感染対策の管理をしています。 外来では、インフルエンザ・発熱や下痢嘔吐など感染症の疑いで受診された方への感染対策を行い、他の方々や病院内に感染を広げないように感染症初期対応室や専用スペースにご案内して対応しています。 また、世界的に問題となっている薬剤耐性菌を増やさないために、病院で使用する薬の使用量や菌の特徴を検査したり、患者さんにも協力いただいている手指消毒(手洗い)の啓発、実施状況なども観察しています。 保健所、新宿区・文京区医師会、JCHO東京山手メディカルセンターや近隣の医療機関など、地域と連携をはかり、受診、検査、健康診断、入院、手術等、皆様が安心して医療を受けていただける環境を提供できるように、感染管理を行ってまいります。 (山口亜由美・髙谷あかね)


新宿メディカルセンターを支える仕事人のリレーコラム21
「認知症サポーター」ってご存じですか
「認知症サポーター」とは認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かい目で見守る「応援者」です(認知症サポーターキャラバンHPより)。自治体もしくは企業・職域団体が実施する「認知症サポーター養成講座」(90分間)を受講すれば、「認知症サポーター」になることができ、その証としてオレンジリングが渡されます。わが国では高齢化の進展だけではなく、一人暮らしの高齢者が増加傾向にあり、認知症の方が一人で病院を受診する機会が増えていくと予想されます。当院では2021年からオレンジチーム(オレンジは認知症のシンボルカラー)を立ち上げ、さまざまな対策を講じてきました。その一つが職員における認知症サポーターの養成です。院内において年に3回、職員、近隣の医療機関や薬局スタッフ、地域住民を対象に養成講座を開催し、少しずつ認知症サポーターを増やしてきました。受講した職員はオレンジリングを装着して勤務しており、お困りの認知症の方が相談しやすいような目印としています。オレンジリングを装着した職員の中には「外来でお困りの様子の方を見かけると、自分から積極的に声をかけるようになった」という声も聞かれています。2025年度からは新入職員全員にオリエンテーションとして受講の機会が設け、100名以上のサポーターが誕生しました。 当院にお越しになった際にはぜひオレンジリングを装着した職員を探してみてください。 (脳神経内科 黒川隆史)


編集後記
~病院の健康診断~
2025年10月 内視鏡センターがリニューアルし、より快適な環境で検査を受けて頂けるようになりました。健康診断時の胃カメラや大腸カメラも同センターで実施しており、検査中にポリープが見つかった場合には、その場で切除することも可能です。そのほか精密検査や治療が必要な場合には、各科専門の医師にすみやかにご紹介致しますので、ぜひ当院の健康診断をご利用ください。 健康診断と言えば先日当院は“病院機能評価”を受診しました。これは公益財団法人日本医療機能評価機構が中立的な第三者の立場で病院を審査し、医療の質や安全管理体制を評価・認定する制度で、いわば「病院の健康診断」と言えます。サーベイヤーと呼ばれる専門家が直接来院し実地調査が行われ、徹底的に“患者さんからの視点”が検証されます。 患者さん中心の医療、意思尊重、安全管理、良質な医療の確保、組織の管理・運営など多岐にわたる項目が審査され、合格すれば認定証が発行されます。5年ごとの更新が義務付けられており、当院は今回で6回目の認定となります。 この認定に慢心せず、今後も地域に求められ地域に愛される病院となれるよう、安心・安全・信頼と納得の得られる医療サービスを提供してまいります。 かわら版編集委員長 大坂 学

